十代のための新名作 きみが見つける物語 恋愛編

きみが見つける物語 十代のための新名作 恋愛編 (角川文庫)

きみが見つける物語 十代のための新名作 恋愛編 (角川文庫)


角川文庫の愛の一冊フェアに参加したいので、読んでみましたっ。
当方、40歳のおばちゃんですけどねっ☆

いろいろ十代のための新名作シリーズがあるみたいですが、愛の一冊フェア用なのはこれだったので。
内容は、五編の短編小説のアンソロジーです。
だから、すごく読みやすい。


なかでも気に入ったのは、乙一さんの「しあわせは子猫のかたち」


泣いた…。


まず、主人公の大学生クン、人とかかわりをもたない。自分が傷つきたくないから。
全世界を否定する。幸せになりたいなんて、思っちゃいけない。


なんか…、だんだん「銭ゲバ風太郎くんとダブってきちゃって…。
この物語の大学生クンの日常、心の動きなどを通して、あーあの時風太郎くんそうだったんかなーーって、つい再追跡しちゃってるんです。
そこでもう、ぽろぽろ…。

で、お話自体も、すごく、きゅんっっってなって、すごくよくて、読後感も最高で、最後は涙で字が見えません…。
この涙は、悲しい涙じゃないよ。なんちゅーか…切ないけど爽やかな、ここちいい涙。


乙一さん、名前はよく聞いてたけど、1回も読んだことなくって。
かーー、こうくるかーーーー!
いやーこれはいいです。
10代のうちに、こういった、「うわぁ、小説っていいなぁ」って作品に出会えるのって、大事だと思う。

うちの14歳と12歳にも、ぜひぜひすすめなきゃ、と思いました。
いやいや、昔10代だった方にも、ぜひっ^^


他掲載作品は
「あおぞらフレーク」梨屋アリエ
「黄泉の階段」山田悠介
「植物図鑑」有川浩
「小さな故意の物語」東野圭吾